魅力的なキャラクターたちの成長と名言を紹介!~アバンの使徒編~【ダイの大冒険】

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祝☆ダイの大冒険 再アニメ化!!

ということで、今回は名台詞の宝庫、絶対に読んで欲しい触れてほしい名作。

ダイの大冒険についての記事です。

目次

ダイの大冒険とそのアニメについて

ダイの大冒険といえば、ドラゴンクエストをモチーフに描かれた日本を誇る名作漫画。(私的には子どもに読ませたい漫画第一位!!)

1989年から1996年までの間の7年間に渡り、『週刊少年ジャンプ』にて連載されていました。アラサー、アラフォーに刺さる作品ですね。

当時アニメも作られましたが、打ち切りのようなかたちで大魔王を倒すに至りませんでした。原作の1/4も描かれず…悔しい。

しかし、2020年10月に再アニメ化が決定!!

今回こそはきっと原作通りに大魔王を倒して完走してくれます。公式サイトのトップページを見ると原作ファンなら涙がでる。これは完結する…すごく楽しみ!!

物語の完成度が驚くほど高い

物語はドラクエを知らない人でも普通に読める王道冒険ファンタジーです。

ジャンプのテーマである『友情・努力・勝利』のすべてを綺麗に描ききっている作品でもあります。感動といっしょに全部詰まってる!!

それでいて、ドラクエファンには感慨深いストーリー構成となっています。

  • アバンとハドラーの対決は竜王と勇者のイメージで『I』
  • 次々と国が滅んでゆく6大団長編は『II』の悲壮感を。
  • ニセ勇者や三賢者、デルムリン島の怪物の設定は『III』
  • 魔界のモンスターは『IV』
  • 獣王遊撃隊は仲間システムが搭載された『V』

シナリオ構成をしっかり練っておかなければ、壮大な物語にドラクエシリーズの断片を散りばめることは難しいのではないかと思います。

それを無理なく自然に取り込むことができていることに、改めてこの作品のすごさを感じます。

以下からネタバレ含みますので、ダメな方はここまで!

作中の正義と悪について

ドラクエといえば、世界を支配しようとする魔王が登場し、勇者がそれを阻止するストーリー構成になっています。

もっと簡単に言うと人間の英雄が悪い敵を倒していくゲームです。(とはいえ本家ドラクエもそこまで単純明快なストーリーではないのですが…)

しかし、ダイの大冒険を読んで感じるのは、人間が必ずしも正しく正義ではないということです。

主人公であるダイは、赤ちゃんの頃からデルムリン島でモンスターに育てられていました。(鬼面導師のブラスじいちゃんが育ての親!)

種族の違いなどを全く感じさせない無償の愛情のなかで、伸び伸びと育てられてきたことが、ダイの明るく素直な性格からもわかります。

しかし、物語序盤でその優しいモンスターたちの平和を脅かしたのは欲望を持った人間でした。

また、他の登場人物たちにも人間に差別されたり迫害されたり、実際に危害を加えられた人たちがでてきます。

ヒュンケル…幼いころにモンスターに育てられる(ダイと同じ境遇)人間の勇者アバンがその時の魔王ハドラーを倒したことで〈がいこつ剣士〉の父が消滅した。

ラーハルト…魔族の父と人間の母の間に生まれる。父の没後、母と暮らすが人間から迫害を受けそのなかで母も病没する。

バラン…自身は「竜の騎士」で人間でも魔族でもない。人間の迫害により妻ソアラを失い、愛する息子とも生き別れている。

人間のすべてが、正しい行いができるわけではありません。むしろ弱く、臆病だからこそ攻撃的になりやすい種族であるというエピソードがいくつも描かれています。

また、対になるモンスターも絶対悪ではなく、(クロコダインやチウ、ヒュンケルの父バルトス等)愛情や優しさをもっている者たちがいます。

お互いを知ること、理解しようとする心さえあれば種族とは関係なく仲良くできる。

ダイの大冒険はそんな大切なことを教えてくれるのです。

こじか

魔王軍から人間側についてくれる敵キャラも多くて、たとえ最初は敵対していても、分かり合えたら友人になれるということも教えてくれます。皆いいところで助けにきてくれたりするから胸熱!

途中、主人公であるダイが、自分は「竜の騎士」と人間の混血であり、人間以上の力を持っていることに気がつきます。そしてダイに救われた少女が、モンスターを圧倒する力を持つダイを見て怯え「お兄ちゃん怖い」と泣き出すという場面があります。

守ったはずの人間に拒絶された、傷ついたダイの一言が心に残ります。

「…おれ今まで自分が何者かなんて考えたことなかった… だって島は怪物ばっかりだったし、じいちゃんは怒ってばかりだったけど、たまに優しくしてくれたし… それにみんなおれが人間だからって…怪物じゃないからって仲間はずれにしたりしなかった …でも…人間はおれが人間じゃないと仲良くしてくれないんだよね…」

切ない!!!!

これって今の現代社会でも言えますよね。肌の色とか、出身地とか、そういうもので仲良くするしないを決めるのは悲しいけれど、今もある!!

対して大魔王バーンは人間とは違い、力という概念のもとにすべての生命に平等です。

部下には人間も、魔族も、混血のものもいる。種族や出生ではなく、力があるものを評価します。

そしてその大魔王の目的は、地下深くに追いやられた魔族の屈辱を晴らし、地上を消し去って魔界に太陽の光を呼び込むことです――

こじか

人間としては迷惑だしやめてほしいけれど…魔族からしたらそれは正当なことなのかもしれない…太陽の光ほしいよね…。うーん。

勧善懲悪でない人間と魔族の対立はすごく考えさせられます。深いんです。

登場人物の成長に感動

ダイの大冒険には登場人物の成長が繊細に描かれています。

それは脇役であるサブキャラクターたちまでひとりひとりに感じられることです。

「なんだこのオッサン、国王ってわりに嫌な奴だなぁ」と思っていたキャラすら読み進めると「わかってくれたか…王様。嫌な奴と思ってごめんな」ってなる。もうこの辺はぜひ原作を読んでみてください。

以下には私が感じたメインキャラクターの成長を書いていきたいと思います。ネタバレめちゃくちゃしますのでご注意を!

ダイ

モンスターに育てられた、純粋な心を持った少年だったダイ。

勇者に憧れ、アバンに師事した彼は物語の中で色々な困難に立ち向かっていくことになります。勇者としての責任とプレッシャー、力あるものを畏怖し迫害をする人間、苦悩するダイを見て幾度となく切なくなります。

大魔王バーンとの最終決戦時、人間は必ずお前を迫害すると言われたダイのセリフ。

「…人間が…たまにそういうひどい事をするのなんてひやくも承知だ お前の言うこともうそじゃないと思う …でもいいんだ! それでもおれはみんなが… …人間たちが好きだっ! おれを育ててくれたこの地上の生き物すべてが好きだっ! …もし本当におまえの言う通りなら… 地上の人々すべてがそれを望むのなら… おれはっ… おれはっ…! …おまえを倒して…この地上を去る…!」

純粋な少年だったダイが最後に悩んで出した結論が切なすぎる!!人間のために傷ついて戦ってくれているのに、人間は彼の居場所すら作ってあげられないほどに弱い!!

だけどこれはダイが必死に考えた平和の在り方で、現段階では本当にこれしかない方法だったのだと思います。

また、大魔王を何度も素手で殴りながら、

「これが正義かっ!?より強い力でぶちのめされればおまえは満足なのかっ!?こんなものがっ…!こんなものが正義であってたまるかっ!!」

と涙を流して相手を攻撃する主人公を、私はダイ以外に知りません。暴力で解決することの虚しさがひしひし伝わってきます。

バトル漫画では言わずとも『力こそ正義』が描かれるのに、それに疑問を持ちながら戦うダイが優しく、彼が勇者として成長した姿でもあると思います。

ポップ

成長という言葉は彼のためにあります。

ダイの大冒険のなかでの一般人代表。弱くてずるい人間の代表。未熟さをわきまえず自己過信が強く、自分より強い相手に対してはすぐに腰が引け、危なくなれば仲間を平気で見捨て逃げようとする臆病者。

序盤で読者や編集からも見放され、退場させろと言われ続けながらも作者とダイをはじめとする仲間たちに支えられて人間最強クラスにまで上り詰めた男です。

彼がチームの士気を支える存在となり、最終的に人間の中で間違いなく最強の魔法力と最高クラスの英知を持ち、なによりダイの最大のパートナーとして最後まで共にあり続けた姿はすべての人の心に響くはず。

この作品きっての涙腺ブレイカーをご覧いただきたいです。

「あんたらみてえな雲の上の連中に比べたらおれたち人間の一生なんてどのみち一瞬だろう!? だからこそ結果が見えてたってもがきぬいてやる!!一生懸命に生き抜いてやる!! 残りの人生が50年だって5分だって同じ事だっ!! 一瞬…!!だけど… 閃光のように…!! まぶしく燃えて生き抜いてやる!! それがおれたち人間の生き方だっ!!よっく目に刻んどけよッ!! このバッカヤローーッ!!」

一瞬だけど閃光のように。あの、格好悪かったポップが、こんなにも格好良いんです。

こちらをイラつかせたポップはどこにもいない。これはね、泣く!!!!

まわりの登場人物が出生からチートみたいな人たちの中で、本当に彼だけは一般家庭で育てられているんです。勇者に憧れて家出してアバン先生についていった彼の目まぐるしい成長は、自身の弱さや無力さへの理解あってのものでした。

自分の弱さを認められる勇気が一番のポップの強さです。

マァム

慈愛の心を誰よりも持つマァム。すべての生命に平等で優しい女の子です。

かつてアバンの仲間だったロカとレイラの間に生まれた子どもです。人間のサラブレッド!

闇落ちしていたアバンの使徒であるヒュンケルを理解し彼に一番に手を差し伸べた姿はヒュンケルだけでなく読者にも聖母に見えました。

私が子どもの頃から憧れていたキャラクターです。優しくて、まっすぐで、可愛くて、めちゃくちゃ強い。

登場当初はアバン先生から卒業の際に授かった、弾丸に込められた呪文を放つことができる銃「魔弾銃」を武器とする「僧侶戦士」でした。

戦士のお父さん譲りの力と、僧侶のお母さん譲りの回復ができたものの、中途半端ではダイたちと戦えないということで、かつてのアバン先生の仲間で拳法の神と謳われたブロキーナ師匠のもとで武闘家へと転職。

コスチュームも一新!可愛いセクシーカッコいい!しかも格闘と回復を兼ねた「武闘家」になんです。そんな完璧なマァムに成長なんてあるの?って思うじゃないですか。あるんです。

愛情深い彼女が旅のなかで気が付くのが、≪愛≫なんですよね。

「本当に異性を愛する気持ちって とっても激しく強いものなのね。私にあれができるだろうかって…そう思ってしまった」

この台詞。あああ…マァムっ!!ってなる!!もう絶対いい奥さんになるからマァム!!泣
人に与える愛は深いけれど、恋愛に関しては奥手で鈍感。

どう見たって完璧なキャラクターなのに伸びしろを残すなんて…本当にすごいなぁ。

ヒュンケル

イケメン枠。ただのイケメン枠じゃないんだ。なんかこうこっちの母性くすぐってくるんだ。

この人、なんか放っておけないって思わせるんですヒュンケルは!それなのにすぐ目の届かないところに行っちゃう!そんな男です。

アバン先生の最初の弟子。かつて魔物に育てられ、その後アバン先生に拾われたのち、また魔王軍に拾われる複雑な経歴を持っています。

当初は魔王軍六大魔団長の一人「不死騎団長・魔剣戦士ヒュンケル」としてダイたちに立ちふさがる強敵として登場します。

「だから戦うんだ! 生死をかけた戦いの中で味わう苦しみや傷の痛みだけがオレの罪悪感をうめてくれる…!! オレは今こうして正義のためのつぐないをしている と…!!戦いの中だけでオレはその手ごたえを感じられるんだ…!!」

もともと魔王軍にいたという罪悪感に苦しみながらも、生きて正義の道を歩むと決めた彼がどんな気持ちで戦っていたのかわかる台詞です。

そんな素振りなく、ただ凄まじい闘志で目の前の障害をみんなのために振り払っていたように見えていたので、ぐっときます。男だ…男すぎる…支えたい!(笑)

彼は様々な複雑な立場にいながら、正義のために、アバンの使徒の長兄として戦い続けます。

純粋な武器格闘においては最強クラスのキャラクターで、特に剣技に関してはかなりの実力者ですが諸事情で槍に持ち替えています。

その理由も男らしく格好いいのですが、槍の上達の速さときたら…天才でもあるけどやはり努力家で、本編を通して彼も心と技を成長させていました。

また、孤独だった彼を愛する女性がでてくること、戦場で出会った好敵手と友情を築いていく姿も印象的です。

レオナ

パプニカ王国の王女。パプニカが魔王軍に襲われた時、行方不明になった国王たる父に代わって配下達とともに国を支えていた。

確固たる「正義」の心を持ち、勇猛果敢な姫として他国にも知られています。ちょっと言いすぎたりワガママっぽい一面を覗かせるときもあるけれどそこはご愛敬。

祖国を滅ぼしたヒュンケルを許したあのシーンはいつ見ても鳥肌が立つほど格好いい。

「ヒュンケル 望み通り このパプニカの王女レオナが判決を下します あなたには 残された人生のすべてをアバンの使徒として生きることを命じます…!友情と正義と愛のために 己の命をかけて戦いなさい そしてむやみに自分を卑下したり過去にとらわれ歩みを止めたりすることを禁じます…! 以上! いかがかしら?」

不死騎団長としてパプニカ王国を滅ぼしたヒュンケルに、自分を裁いてほしいと言われたレオナ。

静かに歩み寄った彼女の口からでた言葉は、ヒュンケルを励ますものでした。ヒュンケルの目には清らかな涙が…。これは泣く!

自分の故郷を、国を、父を害した相手を許せるのはレオナの器がないとそうはできません。リーダーとしての知恵と冷静さ、また希望を信じて戦い続けられる強さ。なにより判断を間違えない賢さ…。

他のキャラクターほど戦闘に参加する機会はないものの、大魔王バーンとの最終決戦でバーンに臆せず斬りかかり「あたしにだって傷つけられたんだから!!この世に無敵の存在なんていないわっ!!!絶対にいないっ!!!その事を忘れないで!!」と啖呵をきるレオナは間違いなく勇者でした。

ダイの大冒険でいう勇者は『みんなに勇気を与える存在』。ダイ、ポップ、そしてレオナがこの役割を最終決戦で担っていたと思います。間違いなくレオナは世界最強の女の子だよ!

アバン

ダイ、ポップ、マァム、ヒュンケルを導いた先代勇者のアバン先生。

この人は作中を通して弟子と読者に道を示してくれる人を育てる天才です。

ダイへ
「…そうですね 力がないのも困りものですが… 力だけが全てではない。知恵や心も強さの一つなのですから…!」

強さは力の同義語ではありません。大魔王との決戦の前のこの台詞にはダイも読者も励まされました。

ポップへ
「勝てない相手だからこそ…命をかける必要があるのです。それにね ポップ…やはり修業で得た力というのは他人のために使うものだと私は思います。たぶん私の力はこの日のために……あなたたちを守るために神様からさずかったのでしょう…。いつかあなたにも 必ずわかる日がきます。だからその時のために これをあずけておきましょう…」

序盤のこのシーンも涙なしでは見られません。ポップはこの言葉を胸に他人のために力を使える人に成長しました。

マァムへ
「…でもね マァム。愛や優しさだけでは 必ずしも他人を守れない時もあるのです。正義なき力が無力であるのと同時に、力なき正義もまた、無力なのですよ」

アバン先生もとても優しい人だから、力なき正義の無力さを感じるできごとがあったのかなぁ…。

ヒュンケルへ
「…負ける時は 力のすべてを出しつくして思いっきり負けなさい。そうしないと絶対に今より強い自分にはなれませんよ!!」

これもなかなかできることじゃないです。どこかで、自分は頑張ったからここまででいいって線引きをしてしまう。この言葉ってすごく大切なことです。

弟子が自分の実力以上に強くなっているのを悟ったアバン先生は、自分の実力をきちんと把握したうえで、自分の役割を考えダイのパーティの一員を勤めあげていました。

弟子を導くだけでなく、作中を通してアバン先生自身も考え、努力し、最後までダイの仲間として戦ってくれた姿。師として、先人として驕るのではなく、わきまえられるところが本当に格好いい!

私もアバン先生みたいな大人になりたいなぁと憧れるキャラクターです。

そして、ダイたちアバンの使徒と(もれなく私)を励ましたアバンの書の一節を以下に。

傷つき迷える者たちへ
敗北とは
傷つき倒れることではありません
そうした時に
自分を見失った時のことを言うのです

強く心を持ちなさい
あせらずにもう一度
じっくりと自分の使命と力量を考えなおしてみなさい

自分にできることはいくつもない
一人一人がもてる最善の力を尽くす時
たとえ状況が絶望的でも
必ずや勝利の光明が見えるでしょう

アバンの書より

新作アニメ化!!

公式サイトより引用

2020年10月からテレビ東京系列にて新作アニメが始まります!

私も改めて原作コミックを読み直しましたが、毎巻泣きながら読んでます。

ぜひ!一家に一冊!置いておいて欲しいし、子どもたちにもどんどん読んで欲しい!

U-NEXTでアニメが見られます!
31日間無料トライアルはこちら

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本ページの情報は2021年4月時点のものです。

最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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最後までお読みいただきありがとうございます。

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